【村上宗隆】2021セ・リーグMVPがわたしの推し!
特別お題「わたしの推し」
『チャンスでの凡退後の姿が頭から離れない…』
今やスワローズファンならずとも日本中の野球ファンが将来の日本球界をリードしてほしいと期待してる村上選手。
1年目のプロ野球初打席初ホームランから4年目の今年のMVPまで数々の記録を塗り替えてきた。
輝かしい成績ばかり残す村上選手だから「わたしの推し」と言うわけではない。
推す私としては成績は二の次でいい。
野球に取り組むその姿、それこそが推す理由。
全国の野球少年達、さらに、全国のスポーツに勤しんでいる少年少女に見てほしい村上選手の姿。
悲しいことに私たちファンは試合の姿しか見れない。
でも、十分に伝わってくる。
画面越しでしか見られなくても十分すぎるほど伝わってくる。
研究熱心な姿勢、チームの勝利優先の考え方、責任感etc…
その中でも『チャンスでの凡退後の姿が頭から離れない…』のだ。
史上最速ペースで積み重ねるホームランではなく、
直近3シーズン平均で100打点を記録する勝負強さでもなく、
若くしてチームを鼓舞するためにベンチで声を出す姿でもなく、
あの大きな体格から想像できない躍動感いっぱいの走塁姿でもない。
私がいちばん推すシーンは『チャンスでの凡退後の姿』なのだ。
一生懸命取り組んでいれば野球だけでなく、他のスポーツや文化的活動でも必ず訪れる結果を出さなければいけないシーン。
プロの選手はそんなシーンが毎日のようにやってくる。
それがチームの中心選手であればかかるプレッシャーは半端なものじゃない。
経験した人にしかわからないそのプレッシャーは時に選手を潰す。
村上選手はシーズン中毎日のようにそのプレッシャーに晒されている。
ベンチからバッターボックスに注目する選手達、
球場に足を運んだ大勢のファンの目、
テレビの前で戦況を見守る日本中のファン、
そんな多くの目から見られているのがわかっている状況で凡退を繰り返す。
今日はチャンスで1本出た!と思えば次の打席にはまた凡退。
スワローズの4番バッターには1回のチャンスでの凡退はただの凡退ではない。
自分が情けない、こうしておけばよかった、その怒りとも言える気持ち…
どこかへぶち撒けたいはずのその怒り。
プロでもアマチュアでもそんな場面で物に当たる選手はたくさんいる。
プロ野球でもヘルメットをベンチに投げつけるシーンをよく見かける。
何度もバットを叩きつけたり怒りを表情に出したり…
周りはとても嫌な気分になる。
そんなシーンで村上選手はグッとこらえてる。
表に出したいはずの感情をグッとこらえて大型ビジョンで自分の打席を確認する。
村上くんを抑えた相手投手は大きくガッツポーズをする。
チャンスで凡退する村上選手の横を相手野手が意気揚々とベンチへ帰っていく。
ライトスタンドではスワローズファンのため息が、
レフトスタンドでは歓声が上がっている。
その全てが村上くんの視界に入り、耳に届いている。
おそらく日本でいちばんのプレッシャーを背負う選手である村上選手。
若いからとか4年目だからとかは関係ない。
そのプレッシャーを跳ね除け、そして、壁を乗り越えていくためにひたむきに野球に向き合っている。
とてつもない覚悟をチャンスで凡退した村上くんの表情や行動から感じることができる。
そんな村上くんでも今シーズン1度だけ怒りの感情を表に出したことがあった。
シーズンの終盤、チャンスで三振に倒れた時に小さくバットを地面に叩きつけた。
その姿を見て胸が熱くなった。
とてつもないプレッシャーに潰されそうになりながらも、今後さらに成長をしてくれるだろうと思わされた。
苦しんだシーズン終盤だったが最終的には日本一になり、MVPになり、輝かしい成績ばかりクローズアップされる。
でも、わたしの「推し」の魅力はそんな数字だけじゃないのだ!
1人でも多くのファンの方に村上選手の魅力を知ってもらいたい!
1人でも多くのファンの方に村上選手のチャンスで凡退した後の姿を見てもらいたい!
スポーツを楽しむすべての人に見習ってもらいたい!
村上選手こそ、日本が誇る野球選手であり、プロのスポーツ選手だと言うことを!
ただのファンのわたしが言うのもおかしな話だが、
来シーズンの村上選手はこんなもんじゃない!
今から楽しみで仕方がない。