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辻村深月さん『闇祓』2,3章の感想

ご訪問ありがとうございます。

今回は辻村深月さん『闇祓』2,3章の感想を記していきます。

数日前に1章の感想をアップしました。

ネタバレしたくなかったのでよくわからない感想になってしまいましたね…

今回は少し内容を混じえつつ感想を書いていきます。

よろしくお願いします。

 

まずはおおまかにですが、

2章はとあるマンションの人間関係について、3章は周りのことは気にしない無神経上司について書かれています。

どちらも“闇”を感じるお話となっています。

実際あり得そうなので余計に怖くなってしまいますね。

 

〈2章の感想〉

この章は3人家族(夫婦と子1人)の母親がメインで話が進んでいきます。

古いマンションをリメイクしてデザイナーズマンションのように仕立てた物件に引っ越してきた一家。

教育的な地盤がいいことや納得の間取り・デザインにウキウキ気分の一家。

夫婦共に働いていながらなんとか息子の教育にも参加したいという保護者の見本となるような気持ちの母親が絵本の読み聞かせボランティアに参加したことをきっかけに闇に巻き込まれていきます…。

私個人の経験としてママ友の関係性にはとても怖いものを感じています。

一見仲の良さそうなグループでも、場面が違えばけなし合う…

そんな気持ちの悪いことを実際に経験したことがあるのです。

もちろんいい関係性のママ友グループの方が多いのでしょうが、一度あんな経験をするとすべてが黒く見えてしまうものです。

あることをきっかけに「あれ?」と思ったのを皮切りに母親は次々とママ友の闇に襲われていきます。

自分にとっては普通でも相手にとっては非常識となることが世の中にはたくさんあることを改めて感じながら読み進めました。

中でも衝撃だったのは我慢からくる中毒化…

現実ではここまで激しいことはないだろうと思いますが想像できてしまうだけに怖さを増す要素のひとつでした。

本を読んでいるのにホラー映画を観ているような気分でした。

 

〈3章の感想〉

この章はある会社の営業部の人間関係、詳しくは年下上司と年上部下の関係について書かれていますが、最後に上司と部下の関係性がメビウスの輪のように感じます。

まさに闇から抜け出せない会社員です。

この章のほとんどは無神経上司の内容ですが、後半の数ページだけでズシっとくる表現になっています。

同僚として働いていた時にはいい奴だったのに、役職について変わってしまう人は多いものです。

実際会社のトップに立つような役職になった人は今までとは変わっていかないといけないことは科学的にも言われていることです。

直接的にはパワハラ上司の問題ですが、裏メッセージとして関係性が変化していく会社内での人間関係の難しさを訴えているように感じました。

 

2章、3章どちらも現実に起こりうることで、考えて解決できるような問題ではありません。

幸せに生きていくには周りが変わるのを期待するより自分が変わる方が断然早いとよく聞きます。

闇に落ちる前に気付くために、日頃からマインドフルに生活したいものですね。

 

つたない感想をお読みいただきありがとうございました。

次は4章以降の感想です!

クライマックスに向かう4章でついに1〜3章が繋がってきます!

どんな終わり方をするんでしょうねぇ〜